
長町 腰痛を繰り返していた女性の話です。長年、腰と股関節の痛みに悩んでいた女性がいます。
仰向けで眠れない、ベッドに横になれない状態が続き、ぎっくり腰を二度、肉離れも経験。三か月間、椅子に座って生活していた時期もありました。
当院の施術で状態が落ち着き、日常生活も送れるようになっていました。
ところが年末、二時間ほど台所に立って料理をした後、再び腰の痛みが出ました。ご主人に送られて再来院されました。
このとき私は、腰を直接触りませんでした。
右肩には腱板断裂、左肩は五十肩もある方でした。「今回の痛みは台所での作業が引き金」と判断し、上半身を中心に肩甲骨まわりをゆるめながら神経整体と関節トレーニングを行いました。さらに手首からの力の伝わり方を整え、肩・肩甲骨の関節を安定させていくと、腰の痛みはその場で軽減していきました。
長町 腰痛でなぜ腰を触らないのか
台所での長時間の作業では、手元の動作を支えるために上半身・肩まわりに力が入り続けます。その力が腰まで伝わり、腰に負担が集中していたと考えられます。
腰だけを見ていると、この流れは見えません。
当院では「どこが痛いか」だけでなく「なぜそこに負担が集まったのか」を体全体の動きから考えます。腰を触らないこともあるのは、そのためです。
この経験が教えてくれたこと
痛みが落ち着いてきた段階では、関節トレーニングは足だけにとどめていました。股関節が少しスムーズに動く程度の、負荷の低い動きです。長時間立ち続けられる体にはまだなっていない段階でした。
そこに年末の二時間の台所作業という負荷がかかった。回復の段階と日常の負荷がかみ合わなかったケースです。
「痛みが取れた」と「同じことが起きない体になった」は別のことです。痛みが落ち着いたあとも、日常の負荷に体が対応できる段階まで丁寧に進めていくことが、同じことを繰り返さないために必要だとこのケースで改めて感じました。
腰痛の改善に必要な2つの視点
このケースから見えてくるのは、腰痛の改善には2つの段階があるということです。
まず「今の痛みを取ること」。そして「同じ負担が繰り返されない体の使い方に変えること」。
この2つは似ているようで、役割がまったく違います。痛みが取れた段階で終わりにしてしまうと、日常の負荷がかかったときにまた同じことが起きやすくなります。
台所で二時間立ち続ける。仕事で長時間同じ姿勢をとる。そういった日常の積み重ねに体が対応できる状態になって初めて、「元に戻らない体」に近づいていきます。
腰痛が繰り返される本当の理由については、こちらのページでまとめています。
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