肩こり・頭痛が戻るのは顎が原因?

肩こり 頭痛 顎に原因?顎のあたりに手を当てる女性

肩こり 頭痛 顎が原因かも

揉んでも薬でも戻る肩こり・頭痛。原因は顎かもしれません

マッサージに行った直後は楽なのに、数日で肩こりが戻ってくる。頭痛薬も手放せない。そんな状態が続いている方に、意外と見落とされている原因があります。

顎です。

「顎なんて痛くないけど?」と思われるかもしれません。実は、顎の筋肉の緊張は自分ではほとんど気づけません。私自身、施術者でありながら気づいていませんでした。

肩こり 頭痛 顎のつながり——なぜ揉んでも戻るのか

前方頭位で顎から首・肩へ筋肉がつながる様子を示すイラスト

頭が前に出ると顎がずれ、その緊張はこめかみ・首・肩へと波及します

顎の関節は、耳のすぐ前にあります。こめかみや首のすぐ近くで、毎日何千回も動いている関節です。

この位置が重要です。顎を動かす筋肉は、こめかみ・頭の横・首の付け根へとつながっています。つまり顎の筋肉が緊張し続けると、その影響は頭と首にそのまま波及します。

きっかけの多くは姿勢です。スマホやパソコンの画面をのぞき込むとき、頭は体より前に出ます。頭が前に出ると、顎は自然と前方にずれた位置で使われることになります。その位置のまま、私たちは1日に何千回も噛み、飲み込み、話しています。

さらに、前に出た頭を支えるため、肩の僧帽筋は常に引っ張られながら働き続けることになります。この働きっぱなしで硬くなった状態が、いわゆる「肩こり」です。

顎の筋肉は「痛い」と感じにくい場所です。だから本人は肩こりや頭痛としてしか自覚できず、肩を揉んで頭痛薬を飲んでも、大元の顎の緊張が残っている限り、また戻ってくる——ということが起こります。

自分でできる顎チェック

耳の前に指を当てて顎の筋肉をセルフチェックする女性

耳の少し前に指を当てて口を開け閉め。押して響く・左右で硬さが違うなら緊張しているサインです

自分の顎が緊張しているかどうか、簡単に確かめる方法があります。

耳の少し前、頬骨の下あたりに指を当てて、ゆっくり口を開け閉めしてみてください。動く筋肉を感じたら、そのまま軽く押してみます。

  • 押すと痛気持ちいい、あるいはズーンと響く
  • 左右で硬さが違う
  • 口を開けるとき、まっすぐではなく斜めに開く
  • 開け閉めのときに音が鳴る

ひとつでも当てはまれば、顎まわりの筋肉が緊張していたり、顎の関節がずれている可能性があります。

(顎関節症について詳しくは日本顎関節学会の解説もご参照ください。)

この緊張は普段「痛み」としては感じません。触って初めてわかります。

当院のアプローチ

当院では、顎だけを施術することはしません。

体は骨盤でバランスをとりながら、その人にとって一番楽な姿勢をとっています。本来、体を後ろから支えるはずの筋肉——肩甲骨を支える筋肉や、腰を支える多裂筋・腹横筋——が働かなくなると、体は前重心の楽な姿勢に逃げます。背中が丸くなり、頭が前に出て、顎も前に出る。つまり顎のずれは顎だけの問題ではなく、体を支える筋肉が弱くなった結果として起きていることが多いのです。

だから顎まわりの緊張をゆるめるだけでは、支えが戻らない限りまた同じことが起こります。当院では顎・肩甲骨・背骨をセットで確認し、やさしい刺激で緊張をゆるめながら、働いていない筋肉には関節トレーニングで働いてもらいます。強く押したり、揉んだりはしません。

そして、ご自身の姿勢や癖に気づいていただくことも施術と同じくらい大切にしています。原因が日常の姿勢にある以上、それに気づけた方から良くなっていくからです。当院が通い続けていただくことではなく「卒業」を目指しているのは、そのためです。

実際の患者さまの例

腰や股関節の痛みで通われていた方が、下半身が楽になってくると「今度は肩と首が気になる」とおっしゃることがよくあります。

ある患者さまも、肩こりと首の痛みが続いていました。施術をするとその場では明らかに楽になるのですが、一週間後には「また戻った」と戻ってきてしまう。上半身は下半身より可動域が広く、細かい筋肉で支えられているため、その場では変わりやすい一方で、日常の姿勢や癖の影響も受けやすいのです。

お仕事のプレッシャーを抱えている様子だったので「食いしばりはありませんか?」と伺うと、ご自覚はなし。しかし顎まわりを確認すると、明らかな緊張がありました。食いしばりが強い方は、背骨まで硬くなっていることが少なくありません。

そこで肩や首だけでなく、肩甲骨の動き、骨盤まわりの支え、股関節の動きを整えたうえで、首から腰までの位置関係と背骨のこわばりをゆるめ、顎の調整も加えました。施術後は姿勢が変わり、首肩の軽さをご本人も実感されています。

顎の調整だけの効果かどうかは、正直なところ切り分けられません。ただ、顎を含めた全身を一つのつながりとして見ることで、「その場では楽になるのに戻ってしまう」状態から抜け出すきっかけになると考えています。

※個人の感想です。効果には個人差があります。医療行為ではありません。

よくある質問

Q. 顎が痛いわけではないのですが、施術を受けられますか?
はい。むしろ顎の痛みを感じていない方がほとんどです。肩こりや頭痛が続いている方の顎を確認すると、ご本人が気づいていない緊張が見つかることがよくあります。

Q. 歯科で顎関節症と言われました。整体で対応できますか?
歯や噛み合わせそのものの治療は歯科の領域です。当院が対応するのは、顎まわりの筋肉の緊張と、その背景にある姿勢や体の支えの問題です。歯科での治療と並行して受けていただけます。

Q. 何回くらい通えばいいですか?
状態によりますが、当院は通い続けていただくことを目的にしていません。体の支えが戻り、ご自身で姿勢に気づけるようになれば卒業です。

Q. 施術は痛くないですか?
強く押したり揉んだりはしません。やさしい刺激で体の反応を引き出す施術なので、痛みに弱い方でも安心して受けられます。

マッサージに行っても、数日で戻る。その繰り返しに心当たりがあるなら、原因はまだ触られていない場所にあるのかもしれません。お気軽にご相談ください。