
手のしびれ・抱っこがつらい方へ
手根管症候群と「手首を支える筋力」長町の整体院dolmil
手がしびれる、赤ちゃんの抱っこがつらい、物を落としやすくなった——特に産後・育児中に、こうした手の不調に悩む方は少なくありません。手のしびれの原因はさまざまですが、その一つに、手根管症候群という状態があります。
まず大切なこと:医療機関での確認を
手根管とは、手のひら側の手首のあたりにある、狭いトンネルのことです。この中を、親指から中指の感覚をつかさどる正中神経が通っています。手根管症候群では、この神経が圧迫されて、親指から薬指の真ん中あたりまでにしびれが出るのが特徴です。逆に、小指や薬指の小指側にはしびれが出にくいため、これがひとつの見分ける手がかりになります。進行すると、親指の付け根の筋肉がやせて、物をつまむ力が落ち、手術が必要になることもあります。
また、産後の手の不調には、手根管症候群のほか、腱鞘炎(ばね指・ドケルバン病など)が関わっていることもあります。どの状態かを見極めるためにも、まず医療機関での確認をおすすめします。
なぜ手根管で神経が圧迫されるのか

手のひら側の手首にある「手根管」というトンネルの中で、正中神経が圧迫されます
手根管症候群では、手首のトンネル(手根管)の中で正中神経が圧迫されます。病院では、この圧迫に対して注射をしたり、トンネルを広げる手術を行ったりします。これは、圧迫が起きている場所そのものへの対処です。
では、なぜその圧迫が起きるのでしょうか。原因のひとつとして考えられるのが、手首を支えるインナーマッスルや、手のひらの中の小さな筋肉(手内在筋)の筋力低下です。母指球や小指球など、手を支えるべき筋肉が弱ると、手首が安定しなくなり、手根管に負担がかかりやすくなります。
特に育児中は、首のすわらない赤ちゃんを手首を反らせて支え続けたり、授乳の姿勢が長時間続いたりと、手首を休ませる時間がありません。手を支える筋肉が疲れきってサボり、その負担が手根管に集中していきます。
手のしびれは、手首だけの問題とは限りません

手に向かう神経は、鎖骨のあたりを通ってから手に届いています。通り道のどこかで負担があると、手にしびれが出ることがあります
手に向かう正中神経は、手首の手根管だけでなく、その手前——肘、前腕、そして鎖骨のあたりを通って手に届いています。つまり、神経の通り道のどこかに緊張や負担があると、手にしびれが出ることがあります。
そして、手や手首の不調は、強い痛みを伴わないことも多く、「使えるから」とだましだまし酷使してしまいがちです。痛みが軽いために気づかないうちに負担が蓄積し、やがて肩や腕の付け根——胸郭出口症候群のような、より広い範囲の症状へと進んでしまうことがあります。
手のしびれとあわせて、腕の重さや肩のつらさ、腕が上がらないといった症状も出てきている方は、こちらもあわせてご覧ください。
→ 胸郭出口症候群で腕が上がらない・しびれが続く理由
当院でやること
当院は、手根管の神経の圧迫そのものを治すものではありません。行うのは、手首を支える手内在筋やインナーの筋力を呼び覚まし、手首にかかる負担を減らしていくことです。
- 関節トレーニング(JTA):サボっている手内在筋(母指球・小指球など)や、手首を支える筋肉を呼び覚まし、手首が安定する状態をつくります。
- 神経整体:非常にソフトな刺激で神経の伝達を整え、弱った筋肉に力が入りやすい状態にします。
以前、産後で手がしびれ、赤ちゃんの抱っこがつらいという方がいらっしゃいました。手を支える筋肉を呼び覚ますアプローチを続けるなかで、しびれや抱っこのつらさが少しずつ変わっていきました。すべての方に同じ変化が起こるわけではありませんが、手のしびれを「手首だけの問題」と捉えず、手を支える力から見直していくことが大切だと考えています。
手の不調から続く症状について
手のしびれや痛みは、指・手首・腕・肩の症状とつながっていることがあります。それぞれについては、別のページでも解説しています。
よくある質問
手根管症候群は整体で治りますか?
手根管の神経の圧迫そのものは、整形外科での診断・治療が必要です。当院がそれを治すことはできません。ただし、手首を支える筋肉の弱りが背景にある場合は、その部分にお役に立てることがあります。
産後に手がしびれます。育児中でも通えますか?
産後の手のしびれは、手の酷使や筋力低下が関わることがあります。ただし、手根管症候群や腱鞘炎の可能性もあるため、まず医療機関で確認したうえでご相談ください。
手術を勧められましたが、整体で回避できますか?
手術の必要性は医療機関の判断によります。当院が手術を回避できると保証するものではありません。手術についての判断は、必ず担当の医師にご相談ください。
手のしびれなのに、肩や腕も診るのはなぜですか?
手に向かう神経は、手首だけでなく肘や鎖骨のあたりを通っています。そのため、神経の通り道全体を見て、手首・前腕・肩まわりの状態を確認することがあります。
施術は痛いですか?
当院は強い力を使いません。ソフトな刺激で整えるため、施術中に痛みを感じることはほとんどありません。
手根管症候群について詳しくは、日本整形外科学会もご参照ください。
(「日本整形外科学会」に https://www.joa.or.jp/ をリンク)